経済産業省・中小企業庁は2月15日、中小企業等事業再構築促進事業に関する補助金の概要を発表しました。新型コロナ感染症に伴う経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援し、日本経済の構造転換を促すことが目的です。予算総額は1兆1485億円にのぼり、現政権最大規模の補助事業となります。
summary.pdf (meti.go.jp)
補助額および補助率は、中小企業の場合、通常枠が補助額100万~6000万円(補助率2/3)で、卒業枠として同6000万~1億円(同2/3)もあります。卒業枠とは400社限定で中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けです。
中堅企業の場合、通常枠が補助額100万~8000万円(同1/2、4000万円超は1/3)で、グローバルV字回復枠として8000万~1億円(同1/2)もあります。
中小企業については、緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期の事業再構築が必要な場合、通常枠で加点措置があります。さらに緊急事態宣言特別枠が設けられ、採択された場合、補助率が引き上げられます。
補助対象経費は、基本的に設備投資の支援となり、設備費のほか、建物の建設費、建物改修費、撤去費、システム購入費も対象となります。これらを主要経費としており、関連経費として外注費、技術導入費、研修費、広告宣伝・販売促進費、リース費、クラウドサービス費、専門家経費が含まれます。
主な申請要件は、①売上高が減少している、②事業再構築に取り組む、③認定経営革新等支援機関と事業計画を策定するとあり、補助金の審査は、事業計画をもとに行われます。採択されるためには、合理的で説得力のある事業計画を策定することが必要です。また、補助事業終了後5年間、経営状況等についての年次報告等が必要になります。
補助金の公募は1回だけでなく、令和3年度にも複数回実施される予定です。最初の公募は3月となる見込みで、申請はすべて電子申請となっており、「GビズIDプライムアカウント」が必要となります。アカウントの発行には2~3週間要する場合もあるようです。
詳細は上記した中小企業庁作成の概要をご覧ください。