【首都圏サービスセンター 1丁ずつ仕上げ具合をチェックする】
クボデラ株式会社(https://kubodera.co.jp/)は、首都圏サービスセンター(埼玉県さいたま市南区内谷3-15-16)で、主に造作材加工を行うための木工機械設備を集約しています。
首都圏サービスセンターには、構内で発生する削り屑、鉋屑などを収集する集塵機(2基)、幅ハギ・積層加工を行う垂直プレス、敷居・鴨居など各種溝加工を行う溝加工機、サンダ(2機)、割り返し・ずりなどに使用する帯鋸盤、曲線加工などを行うルータ、製材の長さをカットする横切丸鋸盤、幅決めなどを行うリップソー、手押し自動かんな、自動1面かんな盤、自動4面かんな盤、手押しかんな・プレナー・溝加工丸棒加工などの多能工作機械である自動万能機が設置されています。首都圏で最も充実した木工機械を設置した工場のひとつです。
後ほど、各機械の詳しい役割をご紹介いたします。当社では、新たな需要創出に向け今後、NCルータ、木工レーザ加工機械などの設備導入も予定しています。
【クボデラ住宅事業部による施工の様子】
首都圏における木材加工は、元々木場、その後の新木場を拠点にした事業者が行ってきました。しかしながら、厳しい需要環境、経営者の高齢化、後継者難、人手不足、地価高騰などで、都心部の木工事業者は年々減少し、現状は一部の新木場事業者を除くと、十分な加工設備を有する事業者は都心部から姿を消し、いくつかの事業所は地価の安い首都圏周辺に移行しています。
ただ、今も頑張って木材加工に取り組む各社は、マシニングセンターをはじめ最新鋭木工機械を導入するなど、積極的な設備投資姿勢が見られます。慢性的な人手不足や職人の高齢化などで、どうしても機械化が必要になっているからです。
一方、伝統的な職人や大工等の減少も顕著です。それまで自前の加工場で造作、建具、家具などを製作してきた大工、職人が加工場を閉じ、外部に加工委託するケースが増えています。確かに都心部の大工や職人にとって、仕事量が減少するなかで、加工場を維持していくことは大変で、高齢化がこうした変化を加速させています。都心部においては地価の高騰も加工場の存続を困難にさせている一因だと思います。
当社の造作材加工の依頼にもそうした傾向は顕著で、本来、職人さんが仕上げ加工を担ってきた造作、建具の工場加工が増えています。首都圏サービスセンターは構内に木材加工人員を8人配し、1日当たり250丁(材積で2立方メートル)の造作材加工を行っています。
既製品量産ではなく、お客様から頂いた図面に基づき、一つ一つを丁寧に仕上げていくことを得意としています。最近は住宅向け造作加工だけでなく、商業店舗内装や、飲食店舗カウンター材等の受注も増えています。1丁からでも対応し、最後はベテランの目利きで仕上げていくのが当社の強みです。
センター内倉庫には、原産地証明を受けた杉、桧、ケヤキ、ベイツガ、スプルース、米松ピーラー、米ヒバ、ナラ、タモ、ヨーロピアンアッシュ、ミャンマーチーク、雲杉、各種南洋材などの粗挽き原板をふんだんに在庫しています。また、新木場をはじめ、当社取引先との緊密な連携による原材料調達も行っています。
昨今は急ぎの引き合いが多くなっており、見積もりから納材まで迅速に対応していくには豊富な原材料在庫を持つことが重要です。
当社は、一般社団法人木材表示推進協議会の会員登録事業体、合法木材供給事業者の認定を取得しています。また、ミャンマーチークなどの輸入木材については原産地証明、輸出許可等の厳格な取り扱いを行っています。
【首都圏サービスセンターのJAS工場認定】
【クボデラで加工された広葉樹の丸棒】