私たちクボデラ株式会社は、「木を哲学する企業」を理念として1945年、窪寺金太郎、正明が東京都中野区の沼袋で創業以来、木材事業に取り組んでまいりました。

造作プレカット、無垢造作、木材建材販売、神棚・上棟セット販売を事業の軸とし、特に造作プレカット事業は、原材料調達・在庫、最終製品加工まで一貫して対応する数少ない企業です。

また、造作プレカット事業と連動し、国内外から調達した様々な木材を在庫販売するとともに、台湾及び中国の提携先企業を通じ、安定的に原材料を輸入し、物件に応じて、きめ細かく出荷しています。

当社の首都圏サービスセンター（埼玉県さいたま市）では、４面モルダー、帯鋸、チップソー、万能機（溝加工、丸棒加工）、サンダー仕上げ機、ボードカッター、２面自動カンナ、リップソーなど多様な加工ニーズに対応できる木工機械を備え、木材を無駄なく加工しています。

［非住宅でも木材を積極的に使用する動きが高まっている（小学校の学童保育施設）］

手元に豊富な原材料在庫を常備し、ご注文は１丁からでも迅速に対応いたします。

少し古いデータですが、「森林の有する機能の定量的評価」という報告書が政府から発表されました。私たちは、森林の価値として、森林で生産される素材を原材料とした木材製品、製紙などを思い浮かべます。また、木材には薬品等工業原料、緑化材料、観賞用植物、工芸材料などの用途もあります。

しかし、森林の価値はそれだけではありません。

動植物種の遺伝子と生態系保全をはじめとした生物種保全機能、地球環境保全機能（二酸化炭素吸収、化石エネルギー代替など）、土砂災害防止機能（土壌保全、水質浄化、水資源貯留など）、快適環境形成機能（木陰、大気浄化、塵や埃、汚染物質等の吸収、騒音防止など）、保健・レクリエーション機能（森林浴、休養、療養、行楽など）などです。

また、鎮守の森や御神木に代表的ですが、宗教や祭礼、伝統文化や風土の面からも森林は重要な役割を担ってきました。

同報告書では、こうした諸機能の定量的評価金額を70兆円規模と試算しています。

森林は文明の源です。森林を健全なものとし、世代を超えて多面的な用途に活用し続けることこそが、人類の存続に不可欠であると言えます。ある森林科学者は、「木というのは、ほかのすべての動植物の生態系を設計するような存在である」と述べています。

［森林には多面的価値がある（シイタケのホダ場）］

木材は、熱を伝えにくく断熱性に優れ、建物内結露を起こしにくいこと、透湿性（吸放湿、調湿性）に優れ、健康に貢献すること、S造・RC造などと比べ低コストで経済性に優れ、製造にかかるエネルギー消費量が小さく、二酸化炭素の排出も極めて少ないこと、木材製品として使い続けることで、引き続き長期にわたり木材製品の内部に炭素を固定し二酸化炭素を放出しないことなど、実に多くの長所があります。

木材に囲まれた居室内の快適性に関する科学的知見も多数発表されるようになってきました。

唯一の再生可能な資源である木材を多様な建築用途に使用するため、木材加工技術も急速に進化しています。セルロースナノファイバーに代表される21世紀を象徴する新技術も間もなく実用化されるでしょう。

大切なことは、森林を材料、資源としてのみ捉えるのではなく、その多面的な機能を評価し、健全な森林が存在することの重要性、人類が持続可能な発展をしていくうえで、欠くことができない存在であることを、私たち一人ひとりが理解していくことにあると思います。

当社が得意とする樹種を中心に紹介いたします。いずれの樹種も豊富な在庫を常備しておりますので、ぜひご活用ください。

［モリアオガエルの卵と紀州の土砂崩れ現場］