ブログ「造材部のつぶやき」
クボデラ造材部のスタッフブログです。日々の出来事などを発信します。
広葉樹 ケヤキ
[半製品を何年もかけて乾かす] 桧大径木代替で全国の国宝級社寺建築に ケヤキの特徴を説明している業者のホームページに次のような記述がありました。ケヤキの難しさをよく表していると思います。 「ケヤキは、割れなどが懸念されるため、人工乾燥することが難しく、自然乾燥をするしかないのですが、自然乾燥の速度は…
広葉樹 チーク
[ミャンマーから入荷したチーク] 世界三大銘木、最高級内装材として評価 近年、多くの建材メーカーでチーク造作材の取り扱いに力を入れているように感じます。チークはミャンマー(旧ビルマ)産出される天然木が有名ですが、一時は違法伐採問題で取り扱いが難しい状況でした。 しかし、現在は、ミャンマー政府が率先し…
広葉樹 ウォールナット
高級木材の代名詞、日本でも不変の人気 [ウォルナット(東京銘木市場)] ウォールナット(クルミ科)は世界三大銘木のひとつに数えられます。紫色を帯びた深い暗褐色の美しい木目は、古くから世界中で評価が高く、高級材の代名詞となっています。 日本ではブラックウォールナットを中心に、クラロウォールナット、ヨー…
広葉樹 なら(オーク)
[ナラ 美しい木目のナラ一枚板] 広葉樹の王様、使い続け高まる木の風格 ナラ(ブナ科)を広葉樹の王様と呼ぶ人もいます。どんぐりの木です。 ナラの魅力は、その風格、優れた強度、天然木ならではの暖かい木目と色合い、使い続けることで深みを増す経年変化にあります。土足歩行も可能な硬さと耐朽性があり、住宅をは…
広葉樹 タモ
[乾燥が進んだタモ8メートル長の一枚板] 様々な用途に活用、人気のある幅広天板 タモ(ヤチダモ)は家具、造作用材として北海道を中心に原材料が供給されてきましたが、近年は北海道の優良資源が少なくなり、価格の上昇も著しいことから、ロシア極東地域からの供給が増えています。 ただ、ロシアが木材に対し高率の輸…
広葉樹 はじめに
[北米産広葉樹半製品在庫] 美しく意匠性に富んだ木目、強度も魅力 私たちは造作プレカットの場面で、内外の様々な広葉樹原材料を用います。特にタモ、ナラ、チークといった高級木材の原板粗挽き材を豊富に在庫し、多様な注文に合わせ、1丁ずつ丁寧に最終製品加工を行っております。 広葉樹は、美しく意匠性に富んだ独…
北米の木材 ベイツガ(米栂、ウエスタンヘムロック)
[国内で丸太から製材されたベイツガ] 我が国の製材産業が一変、量産の草分け 北米産のベイツガは戦後、不足する杉などの国産材針葉樹の代替として、大量に輸入されてきました。1960年代には、大阪、清水、田辺、和歌山、徳島、広島、福岡、鹿児島など全国の港湾に、北米西海岸から大型バルク船で満載されたベイツガ…
北米の木材 米松ピーラー
[北米産地から輸入されたベイマツ丸太] 幅広芯去り無地造作、洋風住宅にも呼応 ベイマツ(ダグラスファー)の上級グレードについて、木材業界ではピーラーと呼びます。ピーラーとは、ベイマツ丸太をロータリーレースという加工機械で、かつらむきのように機械で剥くこと(ピーリング)で、表面化粧用の美しい単板がとれ…
北米の木材 ベイヒバ(カナダ桧)
[中国で加工されたベイヒバ集成フリー板] 湿気やシロアリに強く、耐不朽性も抜群 2018年10月、301年ぶりに再建された興福寺中金堂の落慶式が執り行われました。この中金堂の屋根周りの木材にベイヒバが採用されました。 当初、桧も検討されたようですが、桔木(はねぎ)をはじめ、中金堂屋根周り部材は一つ一…
北米の木材 スプルース
[アラスカ産スプルース丸太] 大径木で建具需要下支え、楽器用も人気 スプルース(マツ科トウヒ属)にはいくつかの種類があります。障子をはじめとした建具材料として多く使われてきたのがシトカスプルースです。アラスカ州のシトカ地域を主な産地とするもので、アラスカからカナダのブリティッシュコロンビア州沿岸に多…