JAS構造材利用拡大事業が終了しました

~まだ募集中の木材需要拡大助成事業一覧~

【地元の国産材を活用した西粟倉木造庁舎の内装】

【地元の国産材を活用した西粟倉木造庁舎の内装】

林野庁による「JAS構造材利用拡大事業」は4月から2回の募集が行われ、5月28日に予算枠に達し終了しました。昨年度はCLTに関しては夏場まで予算枠が残っていましたが、今年度はあっという間でした。JAS構造材の対象は、機械等級区分構造用製材、構造用集成材、構造用LVL、2×4製材、CLTで、その他の林産物JAS製品も助成対象となっており、使い勝手の良さも魅力でした。

異例の速さで同事業が終了した原因は、予算規模にもありますが、最大の要因は昨年度にスポットで実施した100億円規模の「過剰木材対策補助事業」が今年度はなくなったため、全員がJAS構造材利用拡大事業に殺到したためとみられます。既に終了してしまいましたが、JAS構造材利用拡大事業の概要は下記の通りです。

CLTの利用プラン案.pdf

JAS構造材利用拡大事業も今年度で3年目となり、次年度の事業継続は不透明です。ただし、同事業に含まれていましたCLTに関する助成事業は、次年度も形を変えて実施される公算が高いと思います。これはCLTに関する新しいロードマップが政府から示され、引き続き、CLT需要拡大を推進していくとの方針が示されたことによるものです。

CLTの普及に向けた新ロードマップ.pdf

まだ募集中の木材需要拡大助成事業

JAS構造材利用拡大事業以外に、林野庁の「CLT建築実証事業」(3回目の募集は5月21日から6月18日)、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業」(第2期募集4月26日から7月30日、第3期募集8月2日から10月29日)、また林野庁の「外構部の木質化対策支援事業(企画提案型実証事業)」でも、昨年度は「床CLT構造の木造橋耐久性向上技術の開発」が採択されており、ロードマップでも追加された点ですが、外構部でのCLT活用提案は評価対象になりそうです。

サステナブル建築物等先導事業(木造先導型).pdf
CLT活用建築物等実証事業募集.pdf

その他の木材需要拡大支援に関する今年度補助事業としては、上記した林野庁の「外構部の木質化対策支援事業(企画提案型実証事業)」、「令和3年度内装木質化等の効果実証事業」、国土交通省の「部分断熱等改修実証事業」、東京都の「中・大規模建築物の木造木質化設計支援事業」、「木の街並み創出事業」が公表されています。これらの補助事業につきましては下記に概要を添付しました。また、弊社ホームページ「木の哲人講座 行政・市場編」でも解説させていただいております。

外構部の木質化対策支援事業募集のご案内.pdf
内装木質化補助事業.pdf
東京都 中・大規模建築物の木造木質化設計支援事業費補助金のご案内.pdf
東京都設計支援事業.pdf
部分断熱等改修実証プロジェクト.pdf

外構部の木質化対策支援事業(企画提案型実証事業)

「外構部の木質化対策支援事業」は、住宅の外構施設を除く各種外構施設を整備し、外構部の木質化にかかる先駆的な取り組みの効果または普及効果の実証を通じて課題解決に取り組む事業を支援するもので、課題を設定し、課題解決に向けた取り組み内容を報告することが必要になります。
対象となる施設は、クリーンウッド法に基づき合法性が確認された木材のみを使用するもの、クリーンウッド法に基づく登録木材関連事業者が施工するもの、屋外に設置される外構施設で固定されているもの、3㎥以上の木材を用いて整備するもの、採択する旨の通知の日以前に施工着手していないもの、この事業のほかに国からの助成を受けていないものなどです。
助成額全体で約2億円、採択件数は15件程度を見込み、1件当たりの助成金上限は3000万円。実証事業の実施期間は、採択通知を受けた日から2022年2月17日までとなっています。
応募は2021年6月1日から同7月12日まで。応募書類は住木センターのホームページを確認してください。審査のため有効な応募書類を提出した人を対象に、7月21日午後、提案会が開催されます。

令和3年度内装木質化等の効果実証事業

木構造振興株式会社(東京都)と公益財団法人日本住宅・木材技術センター(同)は21年6月1日、「令和3年度内装木質化等の効果実証事業」を公表しました。同事業では、民間非住宅建築等における木材利用の創出を図ることを目的としており、民間の創意工夫によるオフィス、ホテル棟の施設について、無垢材活用など、内装木質化等の効果の実証について提案を募り、内装木質化等の具体的な需要につなげることを目指しています。
助成額は全体で約3000万円、採用件数は概ね6件とのことです。応募資格は、内装木質化等における木材利用に関する知見を有すること、効果の実証を的確に実施できる能力を有することなど。実証事業の主な内容は、①生産・経済面への効果、②心理面・身体面への効果、③屋内環境に及ぼす効果、④新たな内装部材の効果となっています。
実証事業の実施期間は令和3年8月中旬から令和4年2月10日を予定。応募の受付は令和3年6月1日から7月8日午後1時までです。

クボデラ㈱では、材料調達を含め、国産材活用等地産地消に取り組み、内装の木質化を検討されている方々を応援しています。
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