2021年6月4日、「ウッドデザイン賞2021」の応募要項が公表されました。同賞は林野庁補助事業として、ウッドデザイン賞運営事務局が毎年開催しているもので、年々関心が高まっており、応募数が増加、受賞の価値も向上しています。6月21日から応募開始、7月31日午後6時までにエントリーする必要があります。募集ジャンルも多様化しています。皆様もぜひ、チャレンジされることをお勧めいたします。
同賞の目的は、木のある豊かな暮らしが普及、発展し、日々の生活や社会が彩られ、ひいては国産材の需要が拡大し、適正な森林整備が進むことです。同賞を通じ、木の良さや価値を再発見させる製品や取り組みについて、特に優れたものを消費者目線で表彰する顕彰制度です。
受賞者には、様々な広報・PRの場が提供され、生産から消費に関わる人同士のマッチングを進め、次のイノベーションにつながる活動も展開します。そこから日本の木づかい製品や取り組みの消費者認知と市場の拡大を目指すものでもあります。
応募対象分野は、㋐建築・空間・建材・部材、㋑木製品、㋒コミュニケーション、㋓技術・研究等。木に関するあらゆるモノ・コトです。非常に幅広く、皆様の新規開発木製品、事業モデル、ユニークな木造・木質化建築など、どのようなものでも応募可能といえます。
応募のなかから、審査を経て、優秀なものには表彰が行われます。表彰部門は、①ライフスタイルデザイン=木を使って暮らしの質を高めているもの、②ハートフルデザイン=木を使って人の心を豊かにし、身体を健やかにしているもの、③ソーシャルデザイン=木を使って地域や社会を活性化しているものとなっています。最優秀賞は1点、優秀賞は数点×3部門、奨励賞は数点×3部門、ウッドデザイン賞(入賞)は二次審査を通過したものすべて。
対象分野はさらに細分化されており、㋐では店舗・施設関係、住宅関係、木質化・リノベーション、屋外空間、建材・部材、その他。㋑では一般消費者向け、事業者・施設向け、その他、㋒では各種活動・広報PR、パートナーシップ、人材育成・人材開拓、その他、㋓では技術、調査・研究、試作物、その他となっています。
応募条件は、㋐については21年10月1日時点において竣工後5年以内のもの。㋑については、21年10月1日時点において日本国内で製品として市場に出ているもの。㋒については、21年10月1日時点において日本国内で実施実績があるもの。㋓については、21年10月1日時点において成果が見られるもの。過去のウッドデザイン賞に応募したものの再応募も可能です。
応募はウッドデザイン賞ウェブサイトからの登録のみです。
URLはhttp://www.wooddesign.jp
6月21日から応募者登録開始、ID発行となります。
応募されたすべての作品を対象に、第一次審査、第一次審査を通過した作品を対象に第二次審査が行われ、第二次審査を通過した作品を対象にウッドデザイン賞が付与されます。最終審査では最優秀賞(農林水産大臣賞)、優秀賞(林野庁長官賞)、奨励賞(審査委員長賞)が選出されます。最優秀賞等の発表は21年11月下旬、表彰式、セミナー・展示が12月ごろ行われます。さらにブックレット、展示会等でのPRの機会が与えられます。ウェブサイト上に、審査のポイントが記載されていますので参考にして下さい。審査は各分野とも、それぞれ4人の委員が行います。
ウッドデザイン賞2020では応募総数432点、受賞数191点、最優秀賞1点、優秀賞9点、奨励賞15点、特別賞4点が受賞しました。
ウッドデザイン賞受賞作品は、ウッドデザインマークの無料使用、エコプロ2021における表彰および展示、ウッドデザインコンセプトブック2021の製作、展示会での広報、メディア・流通小売との連携企画の推進などの特典があります。
ウッドデザイン賞2020受賞作品(林野庁ホームページから)
【優秀賞 左上から、FLATS WOODS 木場、八ヶ岳カラマツチェンバロ・プロジェクト、Continuum。左下から、寝室に木材系内装や家具が多いと働く人の不眠症の疑いが少ないことを実証:筑波大学睡眠疫学プロジェクト、 西脇市立西脇小学校保存・改修に伴う基本計画および工事、CLT PARK HARUMI】
【奨励賞 左上から、Sou、2✕4工法床構面開発事業、世界的に価値の高いクラフトジンの商品化を通じた里山との関係構築 ~ネズミサシの活用と持続的な育成~。左下から、QR wood、椿茶屋、森をまとう 六甲の糸・ファブリック&六甲山の香り・ファブリックミスト】
【特別賞(木のおもてなし賞)左上から、HEXa(ヘキサ)、ひねり髪すき/Japan)。左下から、CONTEXTED(コンテクステッド)、THE HIRAMATSU 京都】