外構部の木質化対策支援事業が公表されました

【国産材針葉樹を原材料としてデッキ、ベンチ、塀、テーブルセットなどを施工】

【国産材針葉樹を原材料としてデッキ、ベンチ、塀、テーブルセットなどを施工】

公益財団法人日本住宅・住宅センター(=住木センター、東京都)は2021年6月1日、林野庁補助事業の一環として、「外交部の木質化対策支援事業(企画提案型実証事業)の募集を開始しました。

非住宅を対象とした建築物の木造、木質化を公的に支援する取り組みは年々活発になっており、これまで木材が対応しづらかった外構部に対しても、JAS(日本農林規格)のK4水準を実現した耐久性に優れた樹種を使用する事例が増えてきました。木材の耐久性を向上させるための様々な技術革新が進んできたことが背景にあります。

外構部で木材を使用する場合、最大のネックは腐朽等が発生し木部の耐久性を損なうことにありました。このため、木材は使用部位に応じて、JASおよび住木センターのAQ認定で細かく性能、技術基準などが規定されています。熱帯産広葉樹硬木などの特定の樹種を除き、これまで無処理で外構部に使用し、長期の耐久性を確保することは難しく、デッキ材などの外構部材では非木質建築資材か、廃プラスチックと廃木材を混合成形させた合成木材(人工木材)が主流を占めてきました。

しかし、戦後植林された国産材森林の多くが主伐期を迎え、この活用が国の最優先課題の一つとなっていること、長期にわたり炭素を固定することができる木材を使用することが温暖化等の地球気候変動問題への切り札として認識されてきたことなどを背景に木材の需要拡大に関する国の支援が手厚くなっています。
非住宅建築に代表的ですが、新たな木材の需要分野を開拓していくことが重要施策と位置づけられ、これまで得手が悪かった外構部の木質化も本格的に取り組まれるようになりました。木の塀に関する助成事業はこうした施策の典型といえ、毎回、事業が公表されると応募が殺到し、あっという間に募集が締め切られるほどです。

外構部で長期にわたり使用に耐えられる保存処理木材としては、防腐防蟻処理木材、高温処理のサーモウッド、窒素加熱処理のエステックウッド、アセチル化処理のアコヤウッドなどがあります。また、樹脂や金属を含侵させることで木材の耐久性を向上させる技術も増えてきました。
例えば、カナダのベンチャー企業NexGen社が開発したNexGen ADVANCED(ネクスジェン・アドバンス)は、不燃・防カビ・防虫・防腐がひとつになった木材保護溶剤で、独自の技術(マイクロバリア)により、溶剤が木材の繊維と細胞レベルで結合することにより、不燃だけでなく、シロアリなど害虫に対する防虫効果、カビ・腐敗・菌類からも木材を保護します。北米の防火性能試験でClass Aの厳しい基準をクリアしており、世界で初めて長期製品保証(外層50年、内装30年)を打ち出しました。シドニーのオペラハウス改修工事木部にも使用されました。

今後もこうした新しい木材保存処理技術は次々と登場してくると思います。

今回の「外構部の木質化対策支援事業」は、住宅の外構施設を除く各種外構施設を整備し、外構部の木質化にかかる先駆的な取り組みの効果または普及効果の実証を通じて課題解決に取り組む事業を支援するもので、課題を設定し、課題解決に向けた取り組み内容を報告することが必要になります。

事業内容は、㋐木材・製品・技術の性能等の検証に関するもの→外構部における木材の新たな利用方法等を企画し、性能等を確認するもの。㋑利用者や社会に及ぼす効果等の把握に関するもの→木質化した外構施設が利用者や社会に及ぼす効果等を把握するもの。

対象となる施設は、クリーンウッド法に基づき合法性が確認された木材のみを使用するもの、クリーンウッド法に基づく登録木材関連事業者が施工するもの、屋外に設置される外構施設で固定されているもの、3㎥以上の木材を用いて整備するもの、採択する旨の通知の日以前に施工着手していないもの、この事業のほかに国からの助成を受けていないものなど。

事業の対象経費は、施設の整備にかかる経費(例として木材費、木材加工費、木材運搬費、仮設工事費、基礎工事費、木工事費、工作機械リース料)、データ収集にかかる経費(例として試験費、計測機器リース料、学識経験者の旅費・謝金、データ収集にかかる技術者給)。

助成額全体で約2億円、採択件数は15件程度を見込み、1件当たりの助成金上限は3000万円。実証事業の実施期間は、採択通知を受けた日から2022年2月17日までです。

応募は2021年6月1日から同7月12日まで。応募書類は住木センターのホームページを確認してください。審査の観点は、新規性や先駆性、実証成果の波及効果、木材利用への貢献度、維持管理計画の妥当性、実証内容の実現可能性や妥当性となっています。審査のため有効な応募書類を提出した人を対象に、7月21日午後、提案会が開催されます。

問合せは公益財団法人日本住宅・木材技術センター 研究技術部(電話03-5653-7581)
同事業の詳細は下記からご確認ください。クボデラ㈱でも、国産材活用に向け地産地消で外構部材を検討されている方々のご相談を承ります(電話3-3386-1153)。

https://www.howtec.or.jp/publics/index/332/(外構部材事業サイト)
https://www.howtec.or.jp/files/libs/3727/202106011457293054.pdf(募集案内資料)

【国産材を使った木製公園遊具】

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