「エシカル」の時代

「エシカル」という言葉を聞いたことがありますか。
エシカル(ethical)とは、「倫理的」という意味の形容詞で、法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていることと説明されています。SDGsへの関心の高まりもあり、エシカルという表現を取り入れるケースが増えているようです。
地域の活性化や雇用なども含む、人や地球環境、社会に配慮した消費やサービスのことを「エシカル消費」と言うそうです。エシカルファッションという表現はよく耳にします。
木質建築資材分野でも、有力な店舗デザイン事業会社が「エシカル木材」「エシカル建材」という表現で特設展示コーナーを開設し、新たな価値観の定着を目指す動きが進み始めています。

私たちが考えるエシカル木材とは、本物の木を原材料とすることはもちろん、その消費が森林・林業および産地の地域社会に貢献することであると考えます。
当社は農林水産省合法木材認定事業者、一般社団法人ウッドマイルズフォーラム正会員、一般社団法人木材表示推進協議会会員登録事業体、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度登録事業者に参画させていただき、現在、世界的に認められた森林認証の取得にも取り組んでいます。取り扱っている各種木材製品、そして取り扱い事業体である当社がエシカルであるといえる存在を目指していきたいと考えます。

【左から合法木材、木材表示推進協議会、みなとモデル二酸化炭素固定認証、ウッドマイルズフォーラムの各ロゴ】

ところで、本物の木材だからエシカルだと言い切れるのか、様々な現実をみると、課題も多いというのが実情です。例えば国産材素材生産者は適切な収益を得ているのか、なぜ、再造林されず放置されている伐採跡地がたくさんあるのか、国内外で違法伐採が横行しているのはなぜか、林業労働になぜ労災件数が多いのか、輸入される木材はフェアトレードなのか、木質バイオマス発電は正しい選択肢なのか・・・。考えるべきことは少なくないと思います。

森林や木材がエシカルであるということの根拠は多数あります。地球環境への貢献という観点で考えてみました。
森林は大気中の二酸化炭素を吸収・分解し、木材内部に炭素として固定し、酸素を大気中に放出する重要な役割があります。地球上のあらゆる動植物が存続するための大前提です。さらに木材は製品化されたのちも内部に炭素を貯蔵するため、長期にわたり二酸化炭素を大気中に放出せず、地球温暖化を抑制します。木造建築物は都市の森林といわれるゆえんです。

次に人々の生活に良い効果をもたらすという観点から考えてみました。
木材は室内の湿気水分を吸収し、乾燥すると水分を放出します。吸放湿機能といわれるもので、製品になっても木は呼吸しているのです。特に無垢の木材は調湿性能に優れています。
木材は室内の空気を清々しくします。
この特徴を生かし、さらに空気清浄化機能を追求した木材製品が「杉スリット加工材」です。杉の仮導管に直交して多数の溝を入れることにより、室内を清浄化するとともに、調湿効果を高め、室内の二酸化炭素を吸収・浄化し、悪臭やホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)も吸着し室内を浄化します。木材はダニや細菌、ウイルスの繁殖を抑制するという研究成果も出ています。

【杉スリット加工を施された学習机】

以前の研究成果ですが、大変反響を呼んだマウス実験では、木のゲージで飼育されたマウスは金属ゲージに比べ長生きでした。木材の快適性については、当社ホームページで千葉大学の宮崎フェローと池井助教による連載コラムでも詳細にその効果を解説しています。木の香りや木の自然なデザインは人の集中力を高め、リラックス効果をもたらします。
https://kubodera-zousaku.com/column/ (木材と快適性 連載コラム)
木材は低熱伝導性で、触れると温かみを感じさせます。また、冬暖かく夏涼しい室内空間をつくります。木材は熱容量が大きく熱拡散性が小さいためで、当社が取り扱っているシュタイコ木繊維断熱材の熱容量はグラスウールの2.6倍以上です。

適切に設計された木造建築は大地震にも耐えられます。適切に設計された木造建築は、木材の燃え代機能により鉄骨造より火災に強いことが実証されています。また、ホウ酸などを木材内部に含侵させることで不燃を実現する仕上げ材もあります。

木材の耐久性も近年、著しく改善され、屋外でも長期の耐久性を発揮するようになりました。環境負荷の小さい防腐防蟻処理、薬剤を使用せず特殊処理されたサーモウッド、エステックウッド、アコヤウッドなども知られるようになってきました。

木材には優れた点も劣る点もあります。大切なことは木のことをよく理解して、適材適所で使用することだと思います。ただ、弱点だった点も加工方法で解決できることが多く、弱点を克服する新しい技術も次々と開発されています。
木材の可能性は今後、さらに高まっていくと期待しています。皆様方と木材の新たな需要を創出していきたいと思います。木材は設計に美しいストーリーを付与するのに最適な資材です。ご相談の機会をぜひお待ち申し上げます。
クボデラ株式会社は今後、その考えた方が広く普及していくと予想される「エシカル木材」に関し、責任をもって対応していきます。皆様からのお問い合わせ、ご相談をお待ち申し上げます。

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