CLT活用建築物等実証事業が公募されました

【中高層木造建築に向けたCLT部材開発 耐火施工ボード三重被覆部材】

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CLT活用建築物等実証事業が公募されました

公益財団法人日本住宅・木材技術センター(東京都)と木構造振興株式会社(同)は21年5月21日、「令和3年度CLT活用建築物等実証事業」の募集を開始しました。同事業は昨年度も実施されています。事業規模は全体で3億1100万円を予定しており、採択件数目安は12件程度とのことです。応募受付は令和3年5月21日から令和3年6月18日まで。

同事業は、新たな建築材料であり非住宅や中高層建築物などへの活用に適したCLTについて、コスト、耐震、居住性、施工性等の観点から、普及性や先駆性が高い街づくりや、CLTを活用した建築物の設計、建築、または部材の性能の実証等の事業について提案を募り、その過程により、新たな発想等を引き出すとともに、普及のための課題点や解決方法を明らかにし、具体的な需要につなげていくことを目的としています。

公募事業は、街づくりやCLTを活用した建築物の設計、建築または部材の性能の実証等を対象とします。また、CLT建築物等の設計、建築へのBIM活用を促進するため、BIMを活用した実証等も対象とします。応募資格は、建築主等と協議会運営者の連名となります。協議会とは、提案する建築物等の建築に向けて、コスト縮減や普及といった課題の解決に取り組むために必要な関係者が集まる場のことを指します。

*BIM=BIM(ビム)とはBuilding Information Modelingの略語で、そのまま直訳すると建築物に関する情報のモデリング手法となります。モデリング手法というとイメージが沸きにくいのですが、「ICTインフラの力でどう活用するか?」ということと言えなくありません。このように大きな概念も含んでいるため、BIMには一言で説明しきれない様々な要素があります。例えば設計のプレゼンテーションにおいて3D-CG画像として使用されたり、施工の段階において壁の内部の見えない配管を画像出力したりもします。また、設計の段階において耐久性のシミュレーションに使用されたり、補修の段階において分析のために使用されたりもします(公益財団法人日本建築情報技術センターから)。

実証事業要件は、CLTを部分的に利用するもの、工作物等を建築するものも該当範囲とし、主要用途が一戸建て住宅の場合は対象になりません。
助成率は3/10ですが、提案建築物が中層(概ね4階以上)、または中大規模建築物(概ね延床面積1000㎡以上)である場合でCLTを構造部材として利用、または併用している建築物、優れた技術的工夫がみられる建築物等については助成率上限が1/2となります。
また、実証事業を実施するうえで必要となる協議会の運営費についても85万円程度を上限として定額助成します。
計上できる経費等は、実証事業費(需用費、役務費、使用料および賃借料)、協議会運営費(技術者給、旅費、需用費、役務費、使用料および賃借料)です。

公募する事業内容は、CLTを活用した建築物の設計・建築・街づくり等の実証を対象としたものです。実証事業の種類は、建築実証、設計実証、性能実証のいずれか(組み合わせても可)。RC造などの他工法との工事費、工期などを比較し、CLTの利点や課題点などを明らかにする資料を作成します。
事業期間は助成金交付申請を木振興㈱が承認した日から、最長で令和4年2月18日までです。事業の実施者は各種報告書の提出および成果発表をする必要があります。また、見学会等の開催を必須とします。

応募書類は、提案申請書(様式1)、建築物の概要(様式2)、実証内容および実証計画(様式3)、事業予算書(実証事業用 様式4-1)、事業予算書(協議会運営用 様式4-2)、建築物の基本構想図(任意様式、PDF)、上記書類データを収めたCD-R(DVD-R)等(メール送付の場合は不要)、建築主等および協議会運営者の会社案内等(任意様式)、誓約書(指定様式)、用地確保に関する書類(任意様式)、建築主等の直近2年程度の財務諸表。人件費算出の仕方は別添資料があります。

事業の流れは、建築主等および協議会運営者による応募→書類審査→採択通知→事業計画提出→助成額決定→事業の実施→事業実績の報告→事業費の請求。

公募説明会が令和3年6月1日午前10時半からZoomでWeb開催します。参加をご希望の方は5月31日午後6時まで。下記メールアドレスの参加メールを送ってください。

問合せ先 〒136-0075 東京都江東区新砂3-4-2
公益財団法人 日本住宅・木材技術センター 研究技術部 電話03-5653-7662
Email gijyutsu@howtec.or.jp
詳細URL https://www.howtec.or.jp/publics/index/330/
 

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