当社も参画させていただいている東京都港区の「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」が2021年11月25日、港区エコプラザで10回目となる「みなとモデル制度木材製品展示会」を開催しました。全国から40もの企業・団体等が当地色豊かな国産材製品を出展し、終日、多くの来場者でにぎわいました。
出展は次の各社・団体等です。細田木材工業、クボデラ、アリモト工業、加藤木材産業、エア・ウォーター・エコロッカ、神山商店、九州木材工業、クミノ工房、北三、越井木材工業、鳥取CLT、江戸川木材、ビッグウィル、那賀ウッド、サカワ、エヌ・アンド・イー、滝澤ベニヤ、森庄銘木産業、フクビ化学工業、大日本木材防腐、池見林産工業、篠田、天龍T.Sドライシステム協同組合、センクシア/日本ノボパン工業、紋別木材協同組合、キーテック、チーム東白川、江間忠木材、内外テクノス、佐藤工業、矢島木材乾燥、セイホク/西北プライウッド、西尾家具工芸社、内田洋行、飛騨産業、 天童木工、フォレストヴォイス、帝国器材 、マルホン/ワイス・ワイス。
みなとモデル二酸化炭素固定認証制度は2011年10月1日に施行され、今年で10年が経ちます。徐々に国産材への関心が高まり、建物や家具、日用雑貨など多様な用途で地域の材を使用したものが増えてきました。港区では全国の自治体・企業・団体等と連携し、二酸化炭素を内部に長期固定する木材の需要拡大、特に国産材普及に取り組んでいます。
これは低炭素社会に向け循環型の森林保全と木材利活用を積極的に進めている林産地域との連携プラットフォーム『みなと森と水ネットワーク会議』の活動のひとつです。今でこそこうした考え方が浸透してきましたが、港区は全国に先駆け、森林の二酸化炭素吸収源としての役割、また、木材製品が長期にわたり二酸化炭素を内部で貯蔵する機能を重視し、港区内で建てられる建築物等に国産材を活用することを促すため、同制度を創設しました。
制度の特徴は、区が建築主に対し、建築物等に使用された国産木材量に相当するCO2固定量を認証する点です。港区と「間伐材をはじめとした国産材の活用促進に関する協定」を締結した自治体から産出される合法性および持続性が確立された協定木材の使用を推奨しています。
港区内で延床面積5000㎡以上の建築を行う建築主は、着工前に区に、国産木材使用計画書を提出することが必要です。また、延床面積5000㎡未満の建築物についても、建築主が任意に「国産木材使用計画書」を提出して認証を受けることができます。木材使用量の基準値として、延床面積5000㎡以上の建築を行う建築主は、床面積1㎡につき0.001㎥以上の国産木材を使用してくださいとあります。
協定木材が対象となりますが、最大限努力しても必要な協定木材を調達できない場合は、国産材合法木材もCO2固定量認証の対象となります。
使用方法は、構造材、内外装材(下地を含む)、造作部材、外構材、家具。使用形態は、無垢材、集成材、合板、繊維板等混合製品などです。
協定木材であることを識別するため、uni4m(UNIFIED NETWORKING INITIATIVE FOR MINATO “MORI&MIZU” MEETING=ユニフォームマーク、下記参照)を用い、協定木材の取扱事業者は、協定木材を出荷する際にこのマークを納品書にラベルする必要があります。
CO2固定量(t・CO2)の計算式は、対象木材の使用材積(㎥)×容積密度(t/㎥)×炭素含有率(0.5)×CO2換算係数(44/12)により求めます。
上の写真で紹介した網走西部流域(7市町村区域)は実に32万8000㌶ものSGECによるFM森林認証エリアを有し、CoC認証(オホーツク森林認証製品)に5事業所が参画しています。同エリアから産出される認証木材を原材料とし、木製家具、造作用・構造用集成材、製材と幅広く製造しています。
同事業体をはじめ、様々な企業や団体等が国産材を活用した製品づくりに取り組んでおり、大変勉強になるとともに、考え方を同じくする仲間が全国に広がっているということを実感しました。
当社は自社工場で発生する木材端材の有効活用を目指した新製品である磁性体装着木材パネル「マグウッド」や「レーザー加工木製コースター」、飛沫防止対策に加え和のテイストを引き出す「木製パーテーション」などを出展するとともに、このほど取得しましたFSC®、PEFC/ SGECの紹介をさせていただきました。