木の哲人講座 木工機械④ 主な木工機械2


【首都圏サービスセンターで製作した飛沫防止用木製パーテーション】

当社は2020年5月22日、経済産業省が策定した中小企業生産性革命推進事業による「事業再開支援パッケージ」に基づき、中小企業の事業再開を強力に後押しすべく、持続化補助金(販路拡大等)を活用した事業再開支援を開始しました。
同事業は、新型コロナ対策として、令和2年度1次補正予算の「生産性革命推進事業」として取り組まれるもので、当社では、無垢の木材で製作された小型の木製パーテーションを開発し、皆様とともに、主に飲食店舗の間仕切りや内装部材などに応援していきます。
パーテーション製作は、造作材プレカット加工を行う弊社首都圏サービスセンター(埼玉県さいたま市)の木材在庫と設備を活用して行います。枠及び下地は杉材で、表面に多様な針葉樹、広葉樹による 100ミリ角の無垢化粧板を貼ることで、意匠にも工夫を凝らしました。パーテーション専用脚も標準仕様として用意しております。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う「新しい生活様式」が必要とされ、三密の回避などに配慮した取り組みが求められています。再開する飲食店舗等においても、これまで以上のきめ細かい配慮が必要になります。経済産業省は、中小企業生産性革命推進事業による事業再開パッケージを策定し、新たに、中所企業の事業再開の努力を強力に後押しするため、ガイドライン等に沿った感染防止対策の投資に対し、持続化補助金に定額補助・補助50万円の別枠を上乗せすることが決まりました。
ガイドライン等に基づく主な感染防止対策は、消毒・マスク・清掃、飛沫防止対策、換気設備、その他の衛生管理などです。弊社では持続化補助金を活用して事業再開に取り組む飲食店舗などに、皆様と連携して木製パーテーションを提案してまいりたいと考えます。

【木工フライス盤】

JISでは、木工フライス盤として、木工フライス盤、木工縦フライス盤、木工横フライス盤、木工万能フライス盤、単軸面取り盤、複軸面取り盤、直線送りならい面取り盤、回転ならい面取り盤、ルータ、自動ならいルータ、光電ならいルータ、NCルータ、ユニバーサルヘッドNCルータ、ガントリNCルータ、木工彫刻盤、ダブテールマシン、V溝成形機に分類、定義されています。
回転軸に木工用のフライス、またはかんな胴を取付け、種々の形状に切削します。工具を替えることで、複雑な形のものでも容易に加工できることから、万能木工盤とも呼ばれます。

当社は、ルータ及び自動万能機を設置しています。
ルータは12~13ミリ深さまで加工でき、曲線加工などに使用しています。ルータとは、高速回転する垂直主軸、コラム、昇降できるテーブルからなり、主としてテーブルの中心に取り付けられたセンターピンを案内とし、型板などを利用して木材を手動送りして、彫刻、面取り、切抜きなどの加工をします。
当社が今年度、導入を予定しているNC(numerical control)ルータとは、テーブル、主軸の移動を数値制御によって行い、木材に彫刻、面取り、切抜きなどの加工を行う木工フライス盤です。
自動万能機では、手押しかんな、プレナ、溝加工などに対応しており、丸棒加工も行っています。丸棒加工では、自動万能機を使って角材を徐々に円形に加工し、最後に真円を出す仕上げ加工を施しています。


【溝加工機で加工された木材】

【サンダ】

JISでは、サンダとして、サンダ、ベルトサンダ、ストロークベルトサンダ、オートマチックベルトサンダ、エッジベルトサンダ、木工ワイドベルトサンダ、木工ドラムサンダ、ターニングサンダ、スピンドルサンダ、ディスクサンダ、ホイルサンダ、プロフィールサンダ、NCサンダに分類、定義されています。サンダとは研磨布紙などによって,工作物を研削加工する仕上げ木工機械を総称します。
当社は各種かんな盤、モルダと合わせ、木材製品の最終仕上げを行う工程が最も重要なことから、サンダについても2機種を設置しています。サンダ①は2枚歯で幅500ミリまで仕上げることができます。サンダ②は2枚歯で幅600ミリまで仕上げることができます。


【首都圏サービスセンターのサンダ】

【そのほかの機械設備】

垂直プレス(小林機械工業)=長さ2200ミリ、厚み50ミリ、幅800ミリまで加工できます。幅ハギ、積層加工を行い、主に神棚製作に使用しています。接着剤はコニシの木工ボンド等を使います。
溝加工機=500ミリ幅まで加工でき、敷居、鴨居など、の溝加工などに使用します。
集塵機(2基)= 構内で発生したプレナ、モルダ削り屑などの機械加工されたときに発生する切屑や粉塵を風力で集め、運搬する装置です。集塵機は、構内の安全性向上、木工機械設備の保守、労働者の衛生管理と生産効率の向上に欠かせない設備です。

【新規導入予定の機械設備】

NCルータ=テーブル、主軸の移動を数値制御によって行い、木材に彫刻、面取り、切抜きなどの加工をする木工フライス盤です。主軸が2軸以上のものは、並列式・ターレット式があり、自動選択機能を備えています。 また、ルータ軸のほか、丸鋸、回転かんな、きりなど多種類の主軸ヘッドをもつもの、工具自動交換装置、主軸自動交換装置をもつもの、テーブルを2台備えたものなどがあります。当社では局面など複雑な加工を必要とする造作・建具加工に活用していく計画です。
木工レーザ=レーザ発振装置、加工ヘッド、テーブルなどからなり、木材をレーザ光によって加工する木工機械です。加工ヘッド及びテーブルの動きを自動制御するものもあります。当社では各種造作、建具加工をはじめ、店舗内装、看板、小物加工など幅広い用途で活用していく計画です。


【首都圏サービスセンターの加工風景】

シェア
  • URLをコピーしました!
目次