「地球の炭素貯蔵庫としてのビルディング」

【ブリティッシュ・コロンビア州立大学の18階建学生寮ブロック・コモンズ】

【ブリティッシュ・コロンビア州立大学の18階建学生寮ブロック・コモンズ】

世界的に権威のある総合学術雑誌ネイチャーが発行する「Nature Sustainability」に、「Buildings as a global carbon sink」(地球の炭素貯蔵庫としてのビルディング)と題する記事が掲載されました。

「今後数十年にわたって世界人口の予想される成長と都市化は、新しい住宅、商業ビル及び付随するインフラストラクチャの建設に対する膨大な需要を生み出すだろう。そして、この建設の波に関連するセメント、鉄鋼、その他の建築材料の生産は、温室効果ガスの主要な排出源となるだろう。
世界の気候システムに対するこの潜在的な脅威を、気候変動を緩和するための強力な手段に変えることは可能だろうか。この挑発的な質問に答えるために、私たちは、無機質ベースの建設資材の炭素排出的な生産を回避し、炭素の長期貯蔵を提供する木材で設計された中層都市の建物の可能性を探る」という刺激的な論文です。

日本でも、国を挙げて都市の中大規模建築に対する木造化が取り組まれ、新しい木質構造材料を用いた建築事例が増えています。先ごろ林野庁から発刊された「はじめよう!中大規模木造」は大変分かりやすく、木造建築の地球温暖化対策への貢献なども解説しています。

https://www.rinya.maff.go.jp/j/mokusan/attach/pdf/handbook-29.pdf

この論文は「持続可能な森林経営のための勉強部屋」(持続可能な森林フォーラム、藤原敬代表)20年12月号で概要が紹介されています。https://jsfmf.net/index.html
何百万年もの間、陸地の炭素プールが形成され、大気中のCO2(二酸化炭素)濃度がゆっくりと低下してきましたが、産業革命によって引き起こされた都市と産業の成長は、陸上の炭素プールを徐々に枯渇させ、大気中のCO2濃度を増加させ、今に至っています。
木質材料で構築された都市は、建設された炭素吸収源として機能し、新たな炭素プールに炭素を貯蔵し維持することは、陸域の炭素貯蔵を補充するのに役立ち、現在の大気中のCO2レベルを減らし、将来の排出を相殺するであろうと述べています。
地球規模で進む今後の都市化により、建築過程で排出するCO2の量は、4ギガトンから20ギガトンと推定され、全ての排出量の2割にあたると推定していますが、建築物の9割を木質化することにより、その排出量は半減すると予測しています。
この論文が想定していなかったコロナ渦で都市化の進展がどうなるのか、人口減少の日本と増大する世界の違いは我が国にどんな影響をもたらすのか、また、持続可能な森林経営との関係性、木材廃棄システムの確立なども考えていく必要がありそうです。

最後に環境省のカーボンプライシング(炭素税)資料を添付します。

https://www.env.go.jp/earth/cp_report_ref.pdf

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